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気持ち読みもの・約5分

話を聞いてほしいだけのとき

助言はいらない、ただ聞いてほしい。そう思っているのに、話しはじめると助言が返ってくる。これは相手が悪いのではなく、前置きが無いことが多いだけです。

聞いてほしいだけ、という状態

助言はいらない、ただ聞いてほしい。そう思っているのに、話しはじめると助言が返ってくる。これは相手が悪いのではなく、前置きが無いことが多いだけです。

聞いてほしいだけ、というのは、答えを知らない状態ではありません。たいていは、どうすればいいかを自分で分かっています。分かっているのに動けない、あるいは動いた結果がしんどい。その部分を、いちど声に出しておきたい。それが「聞いてほしい」の中身です。

だから、助言をもらうと余計に疲れます。知っていることをもう一度言われるうえに、「まだやっていない」と言われたように受け取ってしまう。話す前より重くなって終わります。

この状態は、弱っているという意味でもありません。頭の中にあるものを、いちど外に出して並べたい。言葉にすると、自分が何に困っているのかが自分にも見えます。声に出すこと自体が用件になっている、と考えるほうが近いところです。

助言が返ってきてしまう理由

相手が助言を返すのは、たいてい善意です。困っている話を聞いたら、何かしなければと思う。何もしないでいることのほうが、聞く側には難しいのです。

  • 黙っていることが不安になる相槌だけで返していると、冷たいと思われるのではないかと感じる。だから何か言おうとして、助言になります。
  • 早く楽にしてあげたいつらそうな話を長く聞いているのがしんどい。早く終わらせたい気持ちが、答えの形で出ます。
  • 自分の経験を渡したくなる似た経験があると、それを言いたくなります。話が相手のほうへ移っていきます。
  • 近い相手ほど、放っておけない家族や友人ほど強く出ます。距離が近いことが、聞くことを難しくします。

つまり、助言が返ってくるのは相手の性格の問題ではありません。何も言わずに聞き続けることは、訓練していないとかなり難しい、というだけの話です。

もうひとつ、話す側にも原因になりやすいところがあります。困っていることを話すと、相手は「相談された」と受け取ります。相談されたと思えば、答えを返すのが筋だと考えます。だから、同じ話をしていても、頼み方の一文があるかないかで、返ってくるものが変わります。

聞いてほしいだけ、と先に言うかどうかで、同じ相手から返ってくるものが変わります。

「答えはいらないので、聞くだけでお願いします」。この一言があるかないかで、同じ相手でも返ってくるものが変わります。

先に伝えておくと変わること

やることは一つです。話しはじめる前に、何をしてほしいのかを言ってしまいます。長い前置きはいりません。一文で足ります。

  1. 「答えはいらないので、聞くだけでお願いします」これだけで通じます。相手は、何かを言わなければという圧から降りられます。頼まれたことをすればいいので、聞く側も楽になります。
  2. 時間を先に伝える「十分だけ聞いてください」。終わりが見えていると、相手は途中で切り上げようとしません。こちらも、長く取りすぎたと後悔せずに済みます。
  3. まとまっていないことを先に言う「うまく話せないと思います」。先に言っておくと、順番がばらばらでも相手が待ちます。整理してから話す必要がなくなります。

この三つを言っても助言が返ってくる相手なら、その人には向いていない話だった、というだけです。人柄の評価ではありません。聞くことに慣れている人と、そうでない人がいます。

話している途中で助言が始まったときの止め方も、決めておくと楽です。「ありがとうございます。いまは聞いてもらうだけで大丈夫です」。角が立たない言い方をひとつ持っておけば、その場で戻せます。戻せないまま最後まで聞くと、次にその人へ話す気が失せます。

身近な人に頼むか、外に頼むか

身近な人に聞いてもらうと、説明を省けます。そのかわり、話したあとに関係が変わることがあります。心配をかけた、という感覚が残ることもあります。

ここは、どちらが正しいという話ではありません。話の中身で使い分けるところです。身近な人に全部を持っていくと、その人が受け止めきれなくなります。外に出せる話を外へ回しておくほうが、身近な関係は長持ちします。

身近な人に向く話

そのあとも一緒に暮らす人と、共有しておいたほうがいい話。関係が変わってもいい話。説明の手間を省きたい話。

外に向く話

言ったあとの相手の顔を見たくない話。同じことを何度も言いたい話。誰にも心配をかけたくない話。同じ相手に何度も持っていくと関係が重くなる話。

外に頼むなら、聞くことを目的にしている窓口を選びます。その考え方は傾聴とは。カウンセリングとの違いに、頼み方の形は愚痴聞きとはに書きました。お金をかけずに話せる場所は無料で話を聞いてもらえる窓口の一覧にあります。

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有料のサービスを使う前に、無料で相談できる窓口を見ておくことをおすすめします。当サイトでも、その一覧を別のページに置いています。

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